ネットワークエンジニアの仕事内容とは Part1:提案、設計、構築

ネットワークエンジニアの仕事:提案とは

新規ネットワークシステム構築案件、あるいは既存ネットワークシステムのリプレース案件において、顧客側(ユーザ側)から提示されるRFP(要件定義書)に基づいて提案書を作成してプレゼンテーションを行うネットワークエンジニアの仕事が主に「提案」となります。

この提案活動を行うネットワークエンジニアは、プリセールスエンジニアと呼ばれている場合もあります。また、この提案活動には、RFP対応以外にユーザからのシステム最適化のためのコンサルティング業務も含まれる場合もあります。会社によって、プリセールスエンジニアとこのコンサルタントは部署を分ける場合もあれば、兼務する場合もあります。

提案活動をできるネットワークエンジニアになるためには、幅広い経験値が必要となります。そして、ネットワーク技術力だけでなく、顧客へのプレゼンテーション能力、資料作成力なども必要となります。仕事を受注できるかどうか(会社に利益をもたらせるかどうか)の責任の重い仕事内容でもある一方、とてもやりがいのある仕事内容でもあります。当然ながら、この提案活動を行えるNWエンジニアになれば、比較的高い収入が得られることが多いです。

ネットワークエンジニアの仕事:設計とは

設計作業は、提案活動により案件受注させたネットワークエンジニアがそのまま担当する場合もあれば、プリとポストを分けている部署の場合は、別のネットワークエンジニアが担当する場合もあります。

受注した新規ネットワークシステム構築案件、または既存ネットワークシステムのリプレース案件においてRFP要件を満たすためのネットワークシステムの「基本設計、詳細設計」を行うネットワークエンジニアの仕事が「設計」となります。

設計のフェーズでは、詳細な要件定義設計資料の作成機器のパラメータ定義コンフィグ作成試験資料の作成などを行うため、数多くの設計経験、構築経験が必要となってきます。また、設計作業を行えるネットワークエンジニアは、プロジェクトのPL(Project Leader)として仕事をすることが多く、提案活動を行えるエンジニアに次いで高い収入が得られることが多いです。※ 提案(プリ)と設計(ポスト)を兼務するお仕事のパターンも多いです。

ネットワークエンジニアの仕事:構築とは

構築作業は、設計作業により作成された設計資料や機器のコンフィグを基に作業を行います。

具体的には、ネットワーク機器のラッキング、ネットワーク機器間のケーブル接続などから、ネットワーク機器へのコンフィグ投入動作の確認、試験書に基づいた単体試験正常試験障害試験の実施なども一般的に含まれます。

大規模案件の場合、会社によってはこの構築作業を子会社に作業依頼するケースもあります。

Cisco製品を用いた設計作業、構築作業では「CCNA/CCNP/CCIE」などの資格が役立ちます。構築フェーズではプロジェクトにおいて「メンバー」として位置付けられているネットワークエンジニアのみなさんが活躍するフェーズでもあります。

本記事で紹介しているネットワークエンジニアの仕事はいわゆるプリセールスチームの仕事であり、他に「プロダクト開拓・推進チーム」「技術検証・社内TACチーム」などの仕事があります。全てのネットワークエンジニアの仕事を紹介すると理解するのが難しくなるので、この記事では “ いわゆる一般的なネットワークエンジニアの仕事 ” を紹介しています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加