SIerやCisco認定パートナーなどのネットワークエンジニアとして働く場合、受注した案件のプロジェクトを遂行する上で、各ネットワークエンジニアは「PM、PL、メンバー」のなかでいずれかの役割を担うことになります。
・ PM(プロジェクトマネージャ)
PMは、プロジェクトを統括する責任者としてプロジェクトの進捗と品質を管理する立場にある人です。プロジェクトにおいてプロジェクトメンバーは1名です。
小規模な案件である場合は、ネットワークエンジニアがPMとPLを兼務する場合があります。一方、数億円以上の案件規模である場合、PMはネットワークエンジニアではなく専門部署からプロジェクトマネージメントのプロをPMとしてアサインすることが多いです。
・ PL(プロジェクトリーダー)
PLは、与えられた範囲におけるリーダーとして、担当する範囲の進捗と品質を管理する立場にある人です。PLは、PM配下に複数人配置され、プロジェクトのサブチームのリーダーです。
例えば、プロジェクトで「サーバインフラ」と「ネットワークインフラ」を導入する場合は、サーバ設計、構築を担当範囲とするPL、ネットワーク設計、構築を担当範囲とするPLの2名が最低でもアサインされることになります。
・ メンバー
メンバーは、プロジェクトのPL配下の作業員として、システムの設計、構築作業を行う立場にある人です。メンバーは、PL配下に複数人配置されて、与えられた範囲の仕事をSI工数範囲内で対応していく必要があります。
PLが決定した設計内容や、作成した設計資料に基づいて、PLの指示に基づいて各種資料作成、コンフィグ作成などを行ったり、現地構築作業を担当したりすることがあります。
ネットワークエンジニア業界では、PLをその会社の正社員が担当して、メンバーを派遣社員、または協力会社の社員の力を借りて対応することもあります。または、稼働工数に余裕がない場合には外注して、その管理だけを行うような形態でプロジェクトを進める場合もあります。
例:新社屋移転案件 – プロジェクト体制図
プロジェクト統括責任者は基本的に「部長」ですがプロジェクト規模や特性により「本部長」にします。PM、PLにはぞれぞれ名前書いて顧客に紹介しますが、メンバーは人数が多い場合などは特に名前を書かない場合もあります。
ここでは、PM、PL、メンバーにフォーカスをあてたプロジェクト体制図としていることからとてもシンプルなものとしています。実際にお客様に提出するプロジェクト体制図には、他にお客様のボックス、メーカーとの連携図、保守・サポートチームのボックス図などを加えれば見栄えのよいプロジェクト体制図となります。当方はパワポで芸術的な絵を作成しています。
ネットワークエンジニアとして仕事をしていくにあたり、先ず「メンバー」として色々な経験を積んでから「ネットワーク技術力、コミュニケーション能力、時間内での処理能力」などが認められると「PL」にアサインされていくようになるので、少しずつ頑張っていきましょう!