ネットワークエンジニア、サーバエンジニア、インフラエンジニアの違いを説明します。
先ずは、各エンジニアの概要を簡単に説明します。
◆ ネットワークエンジニア
⇒ ネットワークエンジニアは「ネットワークシステム」に特化したエンジニアのことです。
◆ サーバーエンジニア
⇒ サーバーエンジニアは「サーバーシステム」に特化したエンジニアのことです。
◆ インフラエンジニア
⇒ インフラエンジニアには明確な定義はありませんが、ネットワークからサーバ―全般までITインフラ全体を担当するエンジニアのことです。企業によっては幅広い技術力が必要となるサーバエンジニアを募集する際に「インフラエンジニア」の用語を使用する場合もあります。
または、ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアの総称として、インフラエンジニアと呼んでいる企業もあります。以上の通り「インフラエンジニア」は広い意味を持つ用語です。
いわゆるSIer、またはCiscoゴールド認定パートナーの場合は
案件受注するという観点から、人件費を抑えて効率よく受注プロジェクトを遂行させる観点、そして稼働工数を抑制して効率よくスペシャリストを育成するという観点から、
当方が知る限りネットワークエンジニアの部署とサーバーエンジニアの部署を分けています。そして、提案、設計、構築を行う部署において、ネットワークからサーバー全般までの幅広いスキル(専門スキル)を身につけさせるような効率性がない部署はありませんでした。
しかし、コンサルを行う専門部署では「ネットワークからサーバー全般」までの幅広いスキル習得が必要でした。もちろん、コンサルを行う上で必要となる範囲での全般スキルです。
一方で、保守のお仕事の場合は、保守作業を行う上でのネットワークからサーバ―全般までの幅広いスキルを身につけさせられる会社もあれば、ネットワーク担当とサーバー担当でやはり保守エンジニアを分けてスキルアップさせる会社もありました。※ 都心と地方とでも異なる。
企業内で情報システム部でお仕事するエンジニアの場合には
その企業のIT担当として、ネットワークシステムからサーバ―システムの全てを把握する必要があることから、インフラエンジニアとしてお仕事をすることが多いようです。
もちろん、大企業になると情報システム部内で「ネットワーク担当」と「サーバー担当」とを分けることがあり、その場合はネットワークエンジニア、サーバーエンジニアとしてお仕事をすることになります。
企業によっては、情報システム部がIT全般を担当とするということから、PCなどの管理を行う仕事もインフラエンジニアの仕事内容に含まれる場合もありますし、社内システム構築に際しハードウェアの調達、セットアップ、サーバーOSのインストール、各種ユーザー環境の作成、各種アプリケーションのインストールなどの幅広いお仕事を自身で実施する場合もあります。
また、導入システムに対する「企画立案」を行って、「稟議」を通すための根回しをしたり、システム全体(ネットワーク&サーバ)の全体設計する役割のインフラエンジニアもいます。企画立案・設計の部署と運用の部署を分けている会社もあります。
このようにインフラエンジニアの場合には、企業によってその役割は大きく異なることから、インフラエンジニアとしてお仕事をする場合、募集要項における「 仕事内容 」をしっかりと確認することが大切です。
ネットワークエンジニアとインフラエンジニアのどちらがいいか
時間は有限ですから、もしネットワークシステムに対するスペシャリストを目指したいなら、ネットワークエンジニアになることを検討してはいかがでしょうか。ネットワークシステムといっても、現在では全てのレイヤにまたがってきていることからかなり幅広いです。
一方、ITインフラ全体の幅広い知識を身につけたいゼネラリストを目指したいなら、そして、社内システムの企画立案、設計、構築、運用まで幅広い業務したいならインフラエンジニアになることを検討してみてはいかがでしょうか。ゼネラリストと申し上げましたが、当方の知るインフラエンジニアのなかには、ネットワークもスペシャリスト、サーバもスペシャリスト、そして暖かい家庭持ちという色々な意味で勝ち組のITエンジニア(顧客側の人)もいました。
あわせて、重要なことは会社選びであり、募集時の「仕事内容」のしっかりとした確認です。例えば「サーバーエンジニア」と「インフラエンジニア」を全く同じ意味として使用している企業もあるので、その場合はサーバー関連の仕事の比重がとても大きくなります。