◆ データセンターとは
データセンターは、企業が利用するサーバやネットワーク機器などを設置し収容する専用施設のことです。
データセンターでは安定的なシステム運用ができるよう、冗長化された電源、熱対策のための空調の完備、
入退室の厳格な認証、セキュリティ対策、耐震や防火対策などが行われています。
データセンターでは、高度なセキュリティ設備と高速なインターネット回線を備えられており、大企業など
規模の大きなシステムではセンター拠点としてよく利用されています。
サーバなどのITシステムを自社内で運用管理をするオンプレミスの運用形態の場合、サーバなどの機器を
自社のサーバルームに配置するか、データセンターに配置するかを検討する必要があります。
大企業の多くはデータセンターを利用しており、システム停止が許されない位置づけにあるサーバなどは
データセンターに配置して、本社や支社からネットワーク回線経由でアクセスします。データセンターに
配置するといっても全てのサーバを配置するのではなく、本社内や支社内にも配置するサーバもあります。
オフィスのサーバルームを利用する場合、サーバ設置環境として次の対策状況を確認する必要があります。
サーバ設置に必要な対策 |
説明 |
電源設備 |
冗長化された電源システムであること。停電時にUPS(無停電電源装置)で電源供給できること。 |
空調システム |
サーバなどのシステム機器に、最適な温度と湿度を維持できる空調システムを備えていること。 |
入退室管理 |
生体認証システムを導入するなど、入退室時にセキュリティ管理を確保できること。 |
監視カメラ |
サーバルームの入退室者を監視できる監視カメラを天井に備えていること |
耐震・防火対策 |
耐震性のあるサーバラックであること。消火設備をマシンルーム内に備えていること。 |
◆ データセンター:コロケーションとは
コロケーションとは、データセンターの共同スペースにサーバやネットワーク機器等を設置することです。
コロケーションはハウジングとも呼ばれています。データセンターのサービスによってはシステム機器の
共同スペースへの設置だけでなく、保守・運用も行ってくれる付加サービスもあります。
コロケーションのサービスにも多くの種類があり、1ラックだけを貸し出すだけのサービスだけではなく、
高額な月額料金になりますが、専用個室ごとを提供するコロケーションサービスもあります。
◆ 環境負荷低減を実現した最新鋭のデータセンター
データセンターは電力消費が莫大なものになるという観点から、環境負荷の高い施設であると言えます。
そこで、最新鋭のデータセンターでは電力消費を抑えるための様々な取り組みがされています。
例えばキヤノンITSが所有・運営する西東京データセンター1号棟では、CO2排出量を抑え環境負荷低減を
実現する「空調機の運転周波数適正化」や冬季期間の外気を利用しながら効率よく熱交換を行う熱源設備
である「フリークーリング」の導入などの取り組みが評価されて、優良特定地球温暖化対策事業の認定を
受けています。
◆ キヤノンITSが所有・運営する「西東京データセンター」
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