◆ サーバの冗長化技術
サーバの冗長化技術には多くの種類があります。サーバ本体を冗長化したり、サーバを構成するパーツを
冗長化したり、サーバの冗長化を実現するための負荷分散装置を導入したりなど、様々な手法があります。
冗長化技術 |
冗長化の対象 |
説明 |
チーミング |
NIC |
複数の物理NICを1つの仮想NICに束ねる技術 |
RAID |
HDD |
複数のストレージドライブを1台の仮想ストレージドライブに見せる技術 |
クラスタリング |
サーバ本体 |
複数のサーバを1台の仮想サーバに見せる技術 |
サーバ負荷分散 |
サーバ本体 |
複数のサーバにトラフィックを分散し、障害発生時でもサービスを継続できる技術 |
◆ サーバの冗長化技術:チーミング
チーミングとは、サーバなどの複数の物理NICを1つの仮想的なNICとして束ねる技術のことです。一方の
物理NICに障害が発生しても、もう一方の物理NICを経由して通信を継続することができます。このように
耐障害性が強化されるだけでなく、1つの仮想的なNICとして束ねることで、通信帯域の向上も実現します。
◆ サーバの冗長化技術:RAID
RAID(レイド)とは、複数のストレージドライブを組み合わせることで、1台の仮想ストレージドライブ
として認識させて冗長性を向上させる技術のことです。RAIDには、RAID0〜6の大きく7種類があります。
下図はRAID5で冗長化した場合の動作となります。
◆ サーバの冗長化技術:クラスタリング
クラスタリングとは、複数のサーバを仮想的に1台に見せる技術のことです。クラスタを構成するための
ソフトウェアはサーバOSの機能の1つとして提供されていることから、複数台のサーバを用意することで
クラスタリングすることができます。
◆ サーバの冗長化技術:サーバ負荷分散
サーバ負荷分散とは、ロードバランサ(負荷分散装置)を導入して、サーバへのトラフィックを分散して
複数のサーバで分散処理を行う技術のことです。サーバ負荷分散の技術は、文字通りサーバへの負荷分散
を行う技術であるのと同時にサーバの冗長化も実現してくれます。ロードバランサの制御下にあるどれか
1台のサーバに障害が発生した場合でも、同じ役割を担う別のサーバが同じサービスを継続してくれます。
|