◆ ネットワークコマンドによる障害切り分け
サーバと正常に通信できない障害が発生した場合、サーバ側に問題があるのか、サーバへ到達するまでの
ネットワーク機器に問題があるのか、ネットワークコマンドを使用することである程度は障害切り分けを
行えます。Windows OSの場合はコマンドプロンプト、Linux OSの場合はターミナルでコマンドを入力し
状態を確認することができます。主なネットワークコマンドは以下の通りです。
Windowsコマンド |
説明 |
ipconfig /all |
IPアドレス、デフォルトゲートウェイ、DNSサーバのIPアドレスなどTCP/IPの設定状態を確認。 |
arp -a |
ARPテーブルの状態を確認、同じネットワークセグメントの通信相手のMACアドレスを確認。 |
ping |
通信先のIPアドレスを指定することで、通信先とのIP通信が行えているのかを確認。 |
tracert |
通信先のIPアドレスを指定することで、通信先とのIP通信がどのような経路であるのかを確認。 |
route print |
自身のルーティングテーブルの状態を確認。route addによるルーティング設定の有無を確認。 |
netstat |
通信相手とのTCP通信の状態をリアルタイムで確認。通信中のTCPコネクションの調査に最適。 |
nslookup |
DNSサーバで名前解決を行えているかどうかを確認。 |
pathping |
tracertと同様に通信先までの経路の一覧を確認できるだけでなく、通信品質の測定結果を確認。 |
※ Linux OSの場合、ipconfigコマンドは ifconfig、tracertコマンドは traceroute、route printコマンドは route と入力します。
クライアントとサーバ間で正常に通信できない場合、サーバ側でデフォルトゲートウェイのIPアドレスが
正しく設定されていても、サーバ側でroute addコマンドで意図せぬルーティング設定が追加されていた
ケースはよくあることから、サーバ側でroute printを実行して、ルーティング状態を確認することも大切。
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