◆ SNMPマネージャとは
SNMPマネージャは、サーバやネットワーク機器などをネットワーク経由により監視、制御するための
SNMP(Simple Network Management Protocol)を使用し、管理や操作するサーバソフトウェアです。
SNMPによって管理する側をSNMPマネージャ、SNMPで管理される側をSNMPエージェントと言います。
SNMPマネージャは管理者による操作内容に基づき、SNMPエージェントに対して「情報の送信要求」や
「設定の変更要求」を送ります。SNMPマネージャからのこれらの要求に応じて、SNMPエージェントが
要求された情報の送信をしたり、設定変更の結果を通知します。SNMPマネージャから情報を取りにいく
この動作のことをSNMPポーリングと言います。
SNMPによるサーバ監視では、CPU使用率、メモリ使用率、ディスク使用率、プロセス監視などを行い、
ネットワーク機器監視では、CPU使用率、メモリ使用率、ポートの状態、ポートのパケットの送受信の
状況などを監視することができます。
SNMPエージェント側で障害が発生した場合、SNMPエージェント側から能動的にSNMPマネージャに対し
SNMPトラップと呼ばれる「状態変化による通知」を行います。トラップを受信したSNMPマネージャは、
SNMPマネージャ上でアラート画面を表示したり、管理者のメールアドレスに障害通知を行ったりします。
◆ MIB(Management Information Base)とは
MIB(ミブ)とは、SNMPエージェントが持っている機器情報の集合体のことです。SNMPマネージャと
SNMPエージェントはMIBをやりとりすることで、SNMPエージェントのCPU使用率、メモリ使用率など
様々な使用状況を確認しています。MIBにより分類された情報はツリー構造で管理されます。
MIBにある情報の1つ1つをオブジェクトと言います。例えばツリーの上から「iso、org、dod、internet」
などがオブジェクトです。どのオブジェクトもOID (オブジェクトID)で示されます。
OIDは、MIBツリーの階層を通るパスを表すものです。例えばオブジェクトの「dod」は「iso⇒org⇒dod」
をたどっていくことから「dod」のOIDは「1.3.6」です。例えば「cisco」のOIDは 1.3.6.1.4.1.9 です。
MIBはSNMPエージェントにて保持しているものですが、SNMPマネージャはエージェントの保持している
MIBの内容から現在の状態を判断するため、SNMPマネージャにも、MIBの情報をインストールする必要が
あります。SNMP管理する機器のMIBの情報(MIBファイル)はメーカのサイトからダウンロードできます。
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