◆ A10 - パーシステンスの種類
パーシステンスには、IPアドレスに基づくパーシステンスとCookieに基づくパーシステンスの大きく
2種類の方式があります。
◆ A10 - パーシステンスの種類 - Cookieパーシステンス
HTTP/HTTPSのロードバランスで、LBから発行するCookieを使用して、クライアントからのリクエストを
同じリアルサーバに振り分ける方式です。クライアントからのアクセス時にLBからSet-Cookieヘッダを付与
して、次回アクセス時にはLBはこのCookie情報を参照して最初に選択したリアルサーバにリクエストを振り
分けます。リクエスト内のCookie情報はLBで削除されるのでサーバには到達しません。これは、A10が独自
にCookieを発行する方式です。サーバ側でCookieを発行して制御したい場合には、aFleXの実装が必要です。
◆ A10 - Cookieパーシステンスの設定
Cookieに基づくパーシステンスを行うためには、先ずテンプレートを作成します。
(config)# slb template persist cookie COOKIE-INFO
次に、バーチャルサーバにそれを適用します。最小限の設定は以上となります。
(config)# slb virtual-server WEB-VS01 10.1.1.100
(config-slb vserver)# port 80 http
(config-slb vserver-vport)# service-group WEB-SG01
(config-slb vserver-vport)# template persist cookie COOKIE-INFO
◆ A10 - Cookieパーシステンスの設定
最小限の設定は以上となりますが、テンプレート作成時には以下のようなオプションを設定できます。
◆ slb template persist COOKIE
A10 コマンド |
説明 |
name |
LBが発行するCookieの名前の定義(デフォルトは sto-id ) |
domain |
LBが発行するCookieのドメイン名の定義(デフォルトではdomainの定義はなし) |
path |
LBが発行するCookieのpathの定義(デフォルトでは / が設定)
※ domainとpathオプションは特定のパスにおいてpersistを有効化したい場合に設定。
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expire |
LBが発行するCookieの有効期限の値の定義(デフォルトでは10年間)
※ expireをなしにしたい場合は "0"と定義します。
※ expireが指定していない場合、ブラウザを閉じることによってCookieが削除される。
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match-type server |
1つの仮想サーバ上で複数のポートを定義している時に動作が異なる。
※ match-type server を指定した場合:persist はバーチャルサーバ単位で行われる。
※ ※ match-type server を指定しない場合:persist はポート単位で行われる。
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match-type service-group |
persistの優先順位を入れ替えたい場合に定義
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dont-honor-conn-rules |
conn-limitよりCookie persistを優先させたい場合に設定 |
insert-always |
LBが発行するCookieの有無に関係なく、常にCookieをインサート
※ プライオリティの変化を見て別のサーバに振り分けたい場合などにおいて設定。
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