◆ JUNOSとは
JUNOSとはJuniper Networksの主にルータ製品で搭載しているOSのことです。企業ネットワークに導入
しているJuniper製品と言えばScreenOSを搭載したSSGシリーズが代表的ですが、実質的にその後継機
であるSRXシリーズの搭載OSがJUNOSであることから、JUNOSのスキルは市場価値が高くなっています。
JUNOSが動作する製品シリーズは以下の黒文字が該当。SRXでは、ScreenOSを統合したJUNOSを搭載。
主な製品カテゴリー |
機器 |
各シリーズ |
ルーティング |
高機能/高性能ルータ |
ACX / BX / CTP / E / J / JCS / LN / M / MX / Tシリーズ |
スイッチング |
高性能スイッチ |
EX / QFabricシリーズ |
セキュリティ |
Firewall、VPN、UTM |
IDP / ISG / MAG / Netscreen / SA / SRX / SSG / UAC シリーズ |
◆ JUNOSの特徴
JUNOSは、FreeBSDをベースに開発されており、モジュラー型アーキテクチャによって高い信頼性を実現。
カーネルとなるJUNOSの上で、モジュールとして動作する各プロセスにそれぞれCPUリソースとメモリ領域が
割り当てられるため、特定のプロセスで不具合が発生した場合もOS全体が影響を受けることなく、該当する
プロセスだけを再起動等で修復することで正常な状態にできます。これがモジュラー型の最大のメリットです。
JUNOSが動作するプラットフォームではフォワーディングプレーン(パケット転送)とコントロールプレーン
(システム制御)が分離されているため、パケット転送によりフォワーディングプレーン側で高負荷になっても
その影響をコントロールプレーン側のルーティング処理が影響を受けることはなく、高い信頼性を実現します。
◆ JUNOS - 認識するストレージ
JUNOS搭載プラットフォームでは起動メディアにCF(コンパクトフラッシュ)、HDD(ハードディスクドライブ)
SSD(フラッシュメモリドライブ)、USBメモリなどが使用できてストレージとして認識します。なお、SRX
シリーズでは、SRX1400以上のモデルでRE(ルーティングエンジン)にSSDまたはHDDが搭載されています。
SRXシリーズ |
ストレージ |
SRX100/SRX210/SRX220/SRX240 |
1GB CF |
SRX650 |
2GB CF |
SRX1400/SRX3400/SRX3600 |
1GB CF + 16GB SSD |
SRX5600/SRX5800 |
1GB CF + 40GB HDD |
なお、JUNOS搭載プラットフォームがブートする際にストレージを参照する優先順位は以下のとおりです。
◆ JUNOS - ディレクトリ構造
JUNOSはFreeBSDをベースとしていることからディレクトリ構造になっています。主要なパスは以下の通り。
ディレクトリ |
説明 |
/config |
juniper.conf.gz / juniper.conf.1.gz / juniper.conf.2.gz / juniper.conf.3.gz のように
現在使用しているコンフィグ(juniper.confi.gz)と過去3世代のコンフィグの格納場所。 |
/var/db/config |
4世代目(juniper.conf.4.gz)〜49世代目(juniper.conf.49.gz)のコンフィグの格納場所。 |
/var/home |
各ユーザのホームディレクトリ。 |
/var/tmp |
コアダンプファイルの保存先、JUNOSの変更の際の一時保存先。 |
/var/log |
Syslogでローカルに保存するログを格納する場所 (/var/log/messages)
いわばdebugであるtracingファイルを保存する場所 ( /var/log/filename ) |
/altroot |
the root file system (/) is backed up to /altroot |
/altconfig |
/config directory is backed up to /altconfig |
|