◆ JUNOS - 設定しているコンフィグの有効化
configureによりコンフィグレーションモードで設定したコンフィグはcommitコマンドを入力しなければ
現在アクティブなコンフィグレーション(Ciscoでいうrunning-configuration)に反映されません。この
現在アクティブなコンフィグレーションのことをActive Configurationといい、commitコマンド入力前の
設定しているコンフィグレーションのことをCandidate Configurationと言います。例えば、ホスト名の
設定コマンドを入力しても反映されるのはCandidateであり、commitすることで Active に反映されます。
なお、Candidate Configurationを設定変更した後、commitせずにexitと入力して設定変更を終了した
場合、Candidate Configurationは設定変更された状態のままとなります。例えば設定変更をするのを
止めたくて、Candidate Configurationを設定変更前の状態に戻したい場合は rollback 0 と入力します。
◆ JUNOS - コンフィグの世代管理
JUNOSでは50世代分のコンフィグを保持できます。commitするごとに、それまで有効であったActive
Configurationは1世代前のコンフィグとして保存されます。Candidate Configurationを例えば3世代前の
Active Configurationにしたい場合は rollback 3 と入力します。つまり「rollback 世代」という構文です。
※ 現在のActive Configurationは 0 世代なので、Active Configurationに戻したい場合は下図の通り rollback 0 と入力します。
commitコマンドで保存されたコンフィグの詳細は、rollback?で確認できます。
◆ JUNOS - ActiveコンフィグとCandidateコンフィグの表示
Activeコンフィグレーションは、オペレーションモードでshow configurationコマンドで表示できます。
Candiateコンフィグレーションは、グローバルコンフィグレーションモードでshowで表示できます。
◆ JUNOS - コンフィグの保存(save)、読込(load)
設定したコンフィグレーションはcommitにより有効化されるのと同時に、起動時に読み込まれる設定
ファイルである「juniper.conf.gz」に自動的に保存されます。コンフィグの保存方法については、この
設定ファイルに書き込む以外にも別途ファイルとしてユーザのホームディレクトリなどに保存できます。
saveコマンドにより保存されたコンフィグを読み込むためには、loadコマンドを使用します。loadされた
コンフィグは、Candidateコンフィグとして読み込まれるため、有効化させたい場合はcommitする必要が
あります。loadする際にoverrideオプションを指定すれば、現在のcandidateコンフィグをすべて消去して
loadしたコンフィグを読み込みます。一方、mergeオプションを指定すれば現在のcandidateコンフィグに
新たにロードしたコンフィグをマージしていきます。
commitコマンドの後には以下のオプション値を付けられます。当方はcommit and-quitをよく使用します。
commitコマンド |
説明 |
commit and-quit |
commit実施後に、オペレーションモードに移行。よく使用されるコマンド。 |
commit comment |
commitにコメントを残す。オペレーションモードでshow system commitで確認できる。 |
commit check |
commitせずに、コンフィグの整合性のみのをチェックする。 |
commit at 指定時間 |
指定した時間にcommitを行う。 |
commit confirmed 時間(分) |
指定時間後にcommit前の状態に戻す。一時的にcommitをし、設定時間内にcommitが
実行されない場合に、自動的にroolbackが行われる。いわばお試し期間のcommitである。 |
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