◆ JUNOS - BGPの設定( ルートダンプニング )- デフォルト値
BGPでは、route flap dampening機能により、ルートのフラッピングによる不安定な状態を低減できます。
route flap dampeningではフラッピングしたルートに1000のペナルティを与えて、その積算値がしきい値
である「suppress threshold」を超えた場合、BGPネイバーにそのルートの通知を抑制するようになります。
ただし、累積のペナルティ値は half-life(15分)ごとに半分の値となり、その後にreuse threshold(750)
を下回れば、再びルートは通知されるようになります。ペナルティ値が reuse threshold を下回らなくても
ルート情報を抑制している時間が max-suppress(60分)を超えた場合、ルート情報の抑制は解除されます。
設定コマンド |
説明 |
デフォルト値 |
設定可能な範囲 |
half-life minutes |
Decay half-life, in minutes |
15分 |
1 〜 45分 |
max-suppress minutes |
Maximum hold-down time, in minutes |
60分 |
1 〜 720分 |
reuse threshold |
Reuse threshold |
750 |
1 〜 20000 |
suppress threshold |
Cutoff ( suppression ) threshold |
3000 |
1 〜 20000 |
なお、route flap dampening機能は、IBGPで学習したルートには適用されません。
◆ JUNOS - BGPダンプニングの設定手順
JUNOSにおけるBGP Route flap dampeningの設定は、大きく以下の4つの手順に従います。
1. BGPダンプニングプロファイルの作成
2. 対象ルートに対するBGPダンプニングプロファイルの適用
3. BGPダンプニングの有効化
4. BGPダンプニングポリシーのネイバーへの適用
1. BGPダンプニングプロファイルの作成
設定例では、half-lifeを「10分」、max-suppressを「30分」、reuse thresholdを「500」、そして
suppress thresholdを「2000」としています。
root@R2# set policy-options damping DAMP01 half-life 10
root@R2# set policy-options damping DAMP01 max-suppress 30
root@R2# set policy-options damping DAMP01 reuse 500
root@R2# set policy-options damping DAMP01 suppress 2000
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2. 対象ルートに対するBGPダンプニングプロファイルの適用
設定例では、上記で作成したBGPダンプニングプロファイルを「1.0.0.0/8」に適用しています。
root@R2# set policy-options policy-statement DAMP01 term 1 from route-filter 1.0.0.0/8
exact damping DAMP01 |
3. BGPダンプニングの有効化
root@R2# set protocols bgp damping |
4. BGPダンプニングポリシーのネイバーへの適用
root@R2# set protocols bgp group EXT neighbor 10.0.0.1 import DAMP01 |
設定内容とデフォルト値は、show policy dampingコマンドによって確認することができます。
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