Linux



 ◆ Linuxとは

 Linuxとは
OSの1つであり、ソースコードが公開されているオープンソースなソフトウェアのことです。
 オープンソースの特徴は以下の通りです。

 ・ ソースコードを入手できる
 ・ 自由に無料で配布できる
 ・ ソフトウェアの利用分野を差別しない
 ・ ソフトウェアを自由に改良できる
 ・ 一緒に配布される他のソフトウェアを制限しない


 Linuxは、厳密には
カーネル(OSの基本機能を実装したソフトウェア)のみを指すが、カーネルだけでは
 OSとして使い物にならないため、その他のソフトウェアを組み合わせて、1つのソフトウェアパッケージ
 として提供します。このソフトウェアパッケージのことを
ディストリビューションと言います。


        



 ◆ Linuxディストリビューションの種類

 Linuxディストリビューションは
Red Hat(レッドハット)系とDebian(デビアン)系の大きく2種類があります。


     



 ◇ Red Hat系ディストリビューションは、Red Hat社が開発したRed Hat Linuxの流れを組んでおり以下のソフトウェアがある。

Red Hat系 説明
Red Hat Enterprise Linux

 RHELとも呼ばれる。Red Hat社が提供する企業向けディストリビューション。
 Red Hat社のサポートと合わせて
有償で提供されている。

CentOS

 RHELとほぼ100%の互換性。Red Hat社のサポートはないが、RHEL互換という
 エンタープライズディストリビューションが
無償で利用できることから人気が高い。

Fedora

 CentOS同様に無償で提供されている。最新のソフトウェアがすぐに導入される
 傾向にあり、個人ユーザに人気がある。Red Hat社がプロジェクトを支援している。


 ◇ Debian系ディストリビューションは、以下のソフトウェアがあります。

Debian系 説明
Debian GNU/Linux  フリーソフトウェアのみを使用して作成されているディストリビューション。無償で提供。
Ubuntu  Debian GNU/Linuxから派生したディストリビューション。無償で提供。
Linux Mint  Ubuntuをベースとして作成されたディストリビューション。マルチメディア関連が強化。
Edubuntu  Ubuntuから派生したディストリビューション。教育関連のソフトウェアが充実。

 ※ Red Hat系、Debian系以外にも「Slackware、openSUSE、SUSE Linux EnterPrise」 のディストリビューションがあります。



 ◆ Linuxの操作

 Linuxは、
CUIでもGUIでも操作できます。個人でLinuxを使用する場合はGUI操作だけでも問題ないが
 実際の仕事ではCUI操作がメインであり必須となるので、CUIでの操作をマスターする必要があります。



 ◆ Linuxで使用する3種類のユーザー

 Linuxは、複数のユーザーが同時に1台のコンピュータを利用できるように作られているマルチユーザー
 のOSです。Linuxユーザーには管理者ユーザー、一般ユーザー、システムユーザーの3種類があります。

3種類のユーザー 説明
管理者ユーザー

 rootユーザまたはスーパーユーザーとも言われる。管理者ユーザは、システム管理
 のためのあらゆるコマンドを実行できるユーザ。管理者ユーザでの作業は最小限にする。

一般ユーザー

 システムを利用する側のアカウント。一般ユーザ―は自分専用のディレクトリが用意される。
 一般ユーザのーアカウントは、管理者ユーザーが作成することができる。

システムユーザー

 システムアカウントとも言われる。システム内部で特定のプログラムを実行するための
 専用アカウント。プログラム実行用アカウントなので、ログイン用に使用してはいけない。




 ◆ Linuxのディレクトリとは

 ファイルなどの情報を格納するものを
ディレクトリを呼びます。これはWindowsのフォルダに該当します。
 ディレクトリ内にはファイルだけではなくディレクトリも格納できます。ディレクトリ内のディレクトリは
 サブディレクトリと言います。ディレクトリの親子関係は、以下の exam/lpic の「 / 」で区切り表します。


      



 Linuxでは、ディレクトリが階層構造になっており、全てのディレクトリの頂点が
ルートディレクトリです。
 ルートディレクトリは
/ と表します。先ほどのディレクトリの親子関係で使用した同じスラッシュ / ですが
 意味は違います。


      




 ◆ 絶対パスと相対パス

 Linuxでは、ファイルの場所を表す方法として、
絶対パス相対パスの2種類があります。

2種類のパス 説明
絶対パス  ルートディレクトリ( / )を起点としてファイルの場所を表す方法
相対パス  カレントディレクトリを起点としてファイルの場所を表す方法



    



 絶対パスは、例外なく必ず「 / 」から始まります。

 一方、相対パスは絶対パスとは異なり、現在の作業
 ディレクトリであるカレントディレクトリの場所に
 よりパスの表記が変わるという点を理解しましょう。
 現在の作業ディレクトリがどこなのかは
pwdコマンド
 で確認することができます。

 コマンドの引数に指定するファイル名などは、絶対
 パスでも、相対パスでもどちらでも問題ありません。


 ◆ 一般ユーザー、管理者ユーザーのプロンプトの違い

 CentOSの場合、
一般ユーザーでログインするとCLIで表示されるプロンプトの一番右側が $ となります。

 


 一方、
管理者ユーザー(root)でログインすると、CLIで表示されるプロンプトの一番右側が # となります。

 



 ◆ 管理者ユーザーへの切り替え

 一般ユーザでログインした後、管理者ユーザ(rootユーザ)の権限に切り替えたい場合、
suコマンドを使用。
 suコマンド後にオプションとして「-」と入力することで、切り替え先のユーザのシェルの初期設定ファイル
 を適用することになります。PATH変数をroot用として引き継ぐために「
su - 」と入力するようにします。

 ※ 上記内容は現時点で理解できていなくてOKです。現時点ではrootユーザの切り替えに「su -」と入力するとだけ理解しましょう。

 




 ◆ Linux - 主なディレクトリ一覧


  



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