◆ プロセスの実行優先度
プロセスには優先度があります。優先度の高いプロセスは多くのCPU時間を割り当てられます。実行中の
優先度はps -l コマンドで確認できます。「PRI」の列が優先順位(Priority)を示しています。プロセス
の実行優先度値はナイス値で変えられます。ナイス値は「-20」から「19」で定義できます。ナイス値は
小さいほど優先度順位が高くなります。ナイス値はniceコマンドで変更できます。※ rootユーザで実行。
◆ 構文 : nice -n ナイス値 コマンド
◆ 実行例 : 実行優先度を「15」低くして、updatedbコマンドを実行
現在、実行中のプロセスのナイス値の変更のためにはreniceコマンドを使用します。reniceコマンドでは
PIDを指定して特定のプロセスの優先度を変更したり、ユーザを指定して、特定のユーザの実行している
プロセスの優先度を変更することも可能です。rootユーザはナイス値を自由に設定できますが一般ユーザ
はナイス値を高くする(優先度を低くする)ことしかできません。reniceコマンドの構文は以下の通りです。
◆ 構文 : renice -n ナイス値 [ -p PID ] [ -u ユーザ名 ]
オプション |
説明 |
-n ナイス値 |
ナイス値の指定 ( -n の省略可 ) |
-p PID |
PIDの指定 ( -p の省略可 ) |
-u ユーザ名 |
ユーザ名の指定 ( -u の省略可 ) |
◆ 実行例 : PID 100 のナイス値を -15 に変更
◆ 実行例 : ユーザ「testuser」の全てのプロセスのナイス値を「-15」に変更
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