◆ ファイルシステム
ファイルシステムとは、ディレクトリの階層構造において、データをファイルとして管理する方式のこと。
パーティションを作成するだけではファイルを保存できず、ファイルシステムを作成する必要があります。
ファイルシステムが用意されていない場合、ディスク上のデータの読み出しに例えば「1534セクタの
データを開く」という指示が必要です。ファイルシステムが用意されていれば、例えば「/tmp/data.txt
のファイルを開く」のように分かりやすくデータを取り扱いできます。

このように、ファイルシステムによりファイル名を指定してデータにアクセスできるようになり、データ
の指定や検索などが容易になります。例えば、WindowsのファイルシステムにはNTFSなどがありますが、
Linuxのファイルシステムにはext2、ext3、ext4等があり、mkfsコマンドやmke2fsコマンドを使用します。
◆ 構文 : mkfs [ -t ファイルシステムタイプ ] [ オプション ] デバイス名
-t ファイルシステム |
説明 |
ext2 |
-t ext2 と指定することで、mkfs.ext2 プログラムが呼びされる |
ext3 |
-t ext3 と指定することで、mkfs.ext3 プログラムが呼びされる |
ext4 |
-t ext4 と指定することで、mkfs.ext4 プログラムが呼びされる |
ReiserFS |
-t reiserfs と指定することで、mkfs.reiserfs プログラムが呼びされる |
XFS |
-t xfs と指定することで、mkfs.xfs プログラムが呼びされる |
オプション |
説明 |
-c |
実行前の不良ブロックの検査 |
◆ 実行例 : ext4ファイルシステムを、/dev/sdc1 に作成
mke2fsコマンドはext2、ext3、ext4のファイルシステムを作成する際に使用するコマンド。このコマンド
を使用した場合、デフォルトでext2ファイルシステムを作成します。-j オプションを指定することで ext3
ファイルシステムを作成します。現在では多くのLinuxディストリビューションで ext3 または ext4 が使用。
◆ 構文 : mke2fs [ -t ファイルシステムタイプ ] [ オプション ] デバイス名
オプション |
説明 |
-t ファイルシステム |
ファイルシステムの種類の指定 ( ext2、ext3、ext4 ) |
-j |
ext3のファイルシステムの作成 |
-c |
実行前の不良ブロックの検査 |
◆ 実行例 : ext3ファイルシステムを、/dev/sda5 に作成

なお、パーティション上にスワップ領域を作成するためにはmkswapコマンドを使用します。システムに
最低1つのスワップ領域が必要であり、一般的にはスワップ領域に独立したパーティションを割り当てます。
◆ 構文 : mkswap デバイス名
◆ 実行例 : スワップ領域を、/dev/sda6 に作成
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