◆ show ip bgpコマンドの見方
次のBGPテーブルをもとに、show ip bgpコマンドの見方を解説します。
BGPルートの状態 |
Status-codes 説明 |
* |
BGPテーブル上で有効なルート
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d |
該当ルートのup/downが激しく、抑制( dampening )されている状態 |
r |
RIB-Failureによりルーティングテーブルにインストールされていない状態 |
s |
aggregate-addressコマンドのsummary-onlyオプションで抑制されている状態 |
> |
ベストパスとして選択されたルート( ルーティングテーブルにのるルート ) |
i |
ベストパス(>)右側に「 i 」と表示される場合、そのルートは iBGPルート。
ベストパス(>)右側に、何も表示されない場合、そのルートは eBGPルート、
または、Next Hop が「0.0.0.0」とある場合、そのルートローカルで生成されたルート。
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項番 |
項目名 |
説明 |
@ |
Network |
宛先ネットワークのプレフィックス/マスク長 |
A |
Next Hop |
NEXT_HOPアトリビュート。ネクストホップのIPアドレスが表示される。0.0.0.0 と表示される場合
networkコマンド、または aggregate-addressコマンドでローカルで生成されたルートを意味する。 |
B |
Metric |
MEDアトリビュート。デフォルト値は 0。隣接するAS内でのみ有効な値。 |
C |
LocPrf |
LOCAL_PREFERENCEアトリビュート。デフォルト値は 100。EBGPルートの場合は空欄で表示される。 |
D |
Weight |
WEIGHTアトリビュート。デフォルト値は32768。AS内のローカルルート以外は 0 と表示される。 |
E |
Path |
AS_PATHアトリビュート。AS番号がない場合、そのルートはAS内のルートであることを意味する。
右端から順に経由したAS番号が表示。「i」はORIGINアトリビュートのIGP、「?」はIncomplete。
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上で紹介した show ip bgp コマンドのステータスの情報から、以下の状態であることが分かります。
・ 1.1.1.0/24は、このBGPルータ自身がnetworkコマンドで生成したBGPルートである。
・ 2.2.2.0/24は、AS2経由で通知されたルートと、AS4⇒AS3経由で通知されたルートの2つのパスがある。
・ 2.2.2.0/24へのパスは、経由するASの少ないAS2経由のルートをベストパスとして使用する。
⇒ ルーティングテーブル上には、ネクストホップを「1.0.0.2」とした1つのパスだけがインストールされる。
◆ show ip bgp - RIB failure
show ip bgp ステータスコードで「 *> 」と表示された場合、ベストパスとしてルーティングテーブルに
インストールされますが「 r> 」と表示された場合、その該当するルートが「RIB-Failure」の状態であり
BGPルートがルーティングテーブルにインストールされません。RIB-Failure の原因は以下が考えられます。
1. そのBGPルータのメモリ障害
2. VRFにおけるルート数がVRFで設定した制限を超えている
3. 該当ルートがBGPルート以外に、ルーティングテーブル上でconnectedルート、スタティックルート、
IGPなどですでに学習されている状態。つまり、IBGPピアやEBGPピアから受信したルートよりも、AD値が
低いルートがルーティングテーブルに存在している状態。RIB-Failureが発生してしまう最もよくある原因。
1と2が原因である場合は、適切な状態にする必要があります。一方、3が原因である場合はそれが設計上、
問題がない場合、そのままでも問題ありません。ただし、RIB-Failureのルートはピアには通知されません。
RIB-Failureが発生してしまった原因は「 show ip bgp rib-failure 」コマンドで確認することができます。
RIB-failureの項目で「 Higher admin distance 」と表示されている場合、03が原因であると判断できます。
◆ BGPの確認コマンド
BGPのステータス確認コマンド |
説明 |
show ip protocols |
ルーティングプロトコル全般の設定パラメータの確認 |
show ip bgp neighbors |
BGPネイバーの詳細ステータスの確認 |
show ip bgp summary |
BGPネイバーテーブルの確認 |
show ip bgp |
BGPテーブルの確認 |
show ip route |
ルーティングテーブルの確認 |
debug ip bgp keepalives |
BGP KEEPALIVEメッセージのデバッグ |
debug ip bgp updates |
BGP UPDATEメッセージのデバッグ |
※ show ip bgp summary の「 State/PfxRcd 」で、それぞれのBGPネイバーから受信したBGPルート数を確認できます。
確認するBGPネイバー数が多い場合は「 show ip bgp neighbor | inc BGP state 」と入力することにより、
BGP stateの一覧を瞬時に確認(Active、Idle、Establishedなのか確認)できるのでCCIEラボで役立ちます。
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