BGP - remove-private-as



 ◆ BGP - プライベートAS番号の削除

 BGPのAS番号は、グローバルAS番号( 1 〜 64511 )とプライベートAS番号 ( 64512 〜 65535 )の2つに
 分類することができます。インターネットへはプライベートASで接続することは出来ないのですが、大規模な
 グローバルASを複数の小さなASに分割したい時や、単一のISPに接続している場合はAS番号を節約するために
 プライベートAS番号を割り当てることができます。

 ただし、インターネット接続してBGPアップデートする時には、
BGPアップデートを行う前にプライベートAS
 
番号を削除する必要があります。これを行うためにCiscoルータでは「remove-private-AS 」で実現できます。
 以下の構成図ではAS65001で発生した経路 「1.0.0.0/8」 のインターネットへの通知の流れを示しています。


   


 R2に「private-remove-as」コマンドが設定されていることから、R2からR3へBGPアップデートをする時、
 R2はプライベートAS番号を削除した後、自身のグローバルAS番号を付加した後、BGPアップデートを送信。


 上図のR1、R2、R3のコンフィグは以下の通りです。private-remove-asコマンドはR2だけに設定します。


 R1(config)# router bgp 65001
 R1(config-router)#network 1.0.0.0
 R1(config-router)#neighbor 2.0.0.2 remote-as 20


 R2(config)# router bgp 20
 R2(config-router)#neighbor 2.0.0.1 remote-as 65001
 R2(config-router)#neighbor 3.0.0.3 remote-as 30

 R2(config-router)#neighbor 3.0.0.3 remove-private-AS


 R3(config)# router bgp 30
 R3(config-router)#neighbor 3.0.0.2 remote-as 20


 private-remove-asコマンドの動作、仕様は以下の通りです。

 ・ private-remove-asコマンドはEBGPネイバーに対してのみ設定できる
 ・ BGPアップデートでAS_PATH内の
プライベートAS番号だけがある場合、これらの番号を削除する
 ・ BGPアップデートでAS_PATH内にプライベートAS番号とグローバルAS番号の両方があると削除しない
 ・ BGPアップデートでAS_PATH内にBGPコンフェデレーションが含まれる場合、BGPルータはプライベート
   AS番号がAS_PATHのコンフェデレーション部分の後ろにある時にだけ、プライベートAS番号を削除する。



BGP(Border Gateway Protocol)

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