◆ VSSとは
VSS(Virtual Switching System)とは、2台のCatalystスイッチを論理的に1台の仮想的なスイッチに
クラスタ化する仮想化技術のことです。スタック技術と同様に、論理的に1台のスイッチになることから
コンフィグファイルやIOSイメージは1つとなり、構成はシンプルとなり、管理性が大幅に向上します。
また、VSSによりシステム帯域幅の拡張、無停止ネットワークの実現などの大きなメリットがあります。
◆ VSSの構成要素
VSSは2台の仮想スイッチメンバーとVSL(Virtual Switch Link)で構成されます。このVSLのリンクは
EtherChannelを使用して最大8本の10Gbpsで構成されます。VSLのリンクでは「コントロールプレーン間
のトラフィック」だけでなく「通常のデータトラフィック」も伝送されます。2台の仮想スイッチメンバー
のうち1台がコントロールプレーンでアクティブになり、データプレーンは2台ともアクティブになります。
VSSを構成したCatalystスイッチとアクセスレイヤのL2/L3スイッチはMEC(Multi-Chassis EtherChannel)
によって接続されます。それにより、スタックスイッチの接続と同じようにSTP不要のループフリーを実現
して、Active/Activeリンクとして帯域を使用することができます。また、VSSにより単一のゲートウェイの
IPアドレスが提供されることから、FHRP( HSRP・VRRP・GLBP )も不要なシンプルな冗長設計となります。
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