◆ Catalystスイッチ - MACアドレスの確認方法
CatalystスイッチはCAM (Content Addressable Memory) と呼ばれるメモリによりMACアドレステーブル
の検索をハードウェアで行い高速処理を実現しています。CAMを利用している事から、Catalystスイッチの
MACアドレステーブルのことをCAMテーブルと呼ぶ場合もあります。先ずこの知識を知っておきましょう。
次に、CatalystスイッチのMACアドレステーブルに記憶される情報に@VLAN番号、A送信元MACアドレス
BMACアドレスキャッシュタイプ、Cポート番号の4つがあります。詳細はL2スイッチの機能を参照下さい。
次に、MACアドレスのキャッシュタイプにダイナミックアドレスとスタティックアドレスの2つがあります。
ダイナミックアドレスは、Catalystスイッチで動的に学習し一定時間(デフォルト300秒)使用されない場合
自動的に消去されます。一方、スタティックアドレスは手動でポートに割当てられたMACアドレスのこと。
Catalystスイッチで、MACアドレステーブルのこれらの情報は show mac address-table にて確認できます。
ポート番号(Ports)の情報にCPUと表示されているエントリはCDPやSTPで使用されるMACアドレスです。
このMACアドレス宛てのフレームはスイッチ内部のCPUに送信されます。ゆえに"CPU"と表示されています。
以上から、このCatalystスイッチに接続されている機器はFa0/1ポートに接続された1台だけだと分かります。
なお、ダイナミックアドレスは clear mac address-table dynamic コマンドで消去することができますが
状況によっては通信切断などが発生する場合もあるので、稼働環境で使用する際には十分に注意して下さい。
◆ Catalystスイッチ - スタティックアドレスの登録方法
Catalystにスタティックアドレスを指定することは一般的な設定ではありません。しかし、セキュリティ上
などの理由から、例えばある特定のサーバ宛てのフレームをフラッディングさせたくないケースでは、この
スタティックアドレスの登録の設定は効果があります。ちなみにマルチキャストのMACアドレスを登録する
ことも可能です。設定場所はインターフェースコンフィグモードではなくグローバルコンフィグモードです。
◆ MACアドレステーブルへの静的エントリの追加
(config) # mac address-table static mac-address vlan vlan-id interface interface-id
コマンド引数 |
説明 |
mac-address |
MACアドレステーブルに登録するMACアドレスを入力。4桁ごとに ( . )で指定。 |
vlan-id |
所属させるVLAN番号を入力。 |
interface-id |
登録するMACアドレスをひもづけるインターフェース番号を入力。 |
一定期間(300秒)の通信がなかった場合でも、FastEthernet0/3 からMACアドレスの登録エントリが消去
されることなくフラッディングが発生しないので、クライアントAからサーバA宛てのフレームは、たとえば
クライアントPC Bに送信される通信は発生しません。以下は上図のMACアドレステーブルのステータスです。
◆ Catalystスイッチ - エージアウト時間の指定
MACアドレスのキャッシュは、Catalystスイッチで動的に学習した後に一定時間(300秒)の通信が発生
しない場合、自動的に消去されます。このキャッシュ時間は、以下のコマンドで変更することができます。
◆ MACアドレスのエージアウト時間の指定
(config) # mac address-table aging-time seconds
コマンド引数 |
説明 |
seconds |
エージアウト時間の指定。デフォルトでは300秒。
(config)# mac address-table aging-time 60 ← エージアウト時間を60秒に指定。 |
|