◆ Ciscoルータ - IOSソフトウェアの検索順序
Ciscoルータは起動時にROM内にあるブートストラップが、以下の順番でCisco IOSの検索を行います。
@ コンフィグレーションレジスタ値を参照して起動モードを確定
A 起動モードが「0x2102」である場合、NVRAMのstartup-configのboot systemコマンドを確認
B boot systemコマンドにより定義がない場合、フラッシュメモリ上の一番最初のIOSを選択
C フラッシュメモリにIOSがない場合、またはIOSが破損している場合、ROMMONモードで起動
今回はBのboot systemコマンドについて解説します。事前にCiscoルータの起動順序もご確認下さい。
◆ Ciscoルータ - boot systemコマンド
フラッシュメモリに複数のIOSがある場合、boot systemコマンドでロードしたいIOSを選択できます。
フラッシュメモリの中身はshow flash:で確認できます。以下では、IOSが2つあることが分かります。
例えば"c181x-advipservicesk9-mz.151-3.T.bin"のIOSで起動させたい場合、boot
system flashコマンド
の後、"c181x-advipservicesk9-mz.151-3.T.bin"を指定します。設定コマンドは以下のとおりです。なお、
boot system flash ではなく boot system flash:と指定したり boot system flash:/ とも指定できます。
では、boot systemコマンドで起動するIOSを指定しなかった場合、どちらのIOSで起動するのでしょうか。
それはshow flash:コマンドで最初に表示されたIOS。つまり c181x-advipservicesk9-mz.124-15.XY3.bin。
◆ Ciscoルータ - boot system tftpコマンド
起動するIOSをフラッシュメモリのIOSではなく、TFTPサーバ上に保存されたIOSを指定することもできます。
例えば、TFTPサーバ (192.168.0.10) に格納されているIOS (c2800nm-adventerprisek9-mz.151-3.T.bin)
で起動させたい場合、boot system tftpコマンドで以下の通り設定します。boot system tftpコマンドの後に
TFTPサーバ上にあるIOSを指定します。そして、そのIOSの後にTFTPサーバのIPアドレスを指定します。
Router(config)# boot system tftp c2800nm-adventerprisek9-mz.151-3.T.bin 192.168.0.10 |
上記コマンドによるTFTPサーバからの起動は一般的には行われません。あくまでも参考知識として下さい。
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