◆ マルチギガビットイーサネットとは
マルチギガビットイーサネットとは、2.5Gbps/5Gbpsの通信速度を持つネットワーク規格のことです。
マルチギガビットイーサネットの需要の背景として、Wi-Fiで6.9Gbpsの通信速度を実現した802.11ac、
9.6Gbpsの通信速度を実現した802.11axが登場したことで、既存の有線LANで主流な1000Base-Tより
高速通信を実現したことで、有線LANの区間でボトルネックとなるケースがでてきた事が挙げられます。
1000Base-Tよりも高速な10Gbase-Tは対応機器が高価であることから、1000Base-Tと10Gbase-Tの
中間的な通信速度を実現し、普及率の高いCat5eケーブルを使用できる規格として、2.5Gbps/5Gbpsの
通信速度を実現したマルチギガビットイーサネットが標準化されることになりました。
※ マルチギガビットイーサネットは、ベンダー独自の名称としてmGigやNBASE-Tとも呼ばれています。
◆ マルチギガビットイーサネット - 規格
マルチギガビットイーサネットは、2016年9月にIEEE802.3bzとして2.5GBASE-Tと5GBASE-Tの名称で
標準化されており、Cat5eまたはCat6のLANケーブルを利用し家庭内LANや企業LANで使用されています。
なお、2.5GBASE-T/5GBASE-TではPoE(IEEE802.3bt)にも対応しています。マルチギガビットイーサ
ネットの他の規格として、車載Ethernet規格とよばれるIEEE802.3chが2020年6月に標準化されています。
規格 |
名称 |
距離 |
用途 |
IEEE802.3bz |
2.5GBASE-T |
100m |
ツイストペア |
5GBASE-T |
100m |
ツイストペア |
IEEE802.3ch |
2.5GBASE-T1 |
15m |
車載用ツイストペア |
5GBASE-T1 |
15m |
車載用ツイストペア |
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