GLBP - timers / preempt delay / load-balancing / object tracking



 ◆ GLBP - タイマー値の設定

 GLBPのデフォルトでは以下のタイマー値で動作していますが、この値を変更することができます。

 GLBP Hello Interval( Hello タイマー):
3秒
 GLBP Hold Interval( Hold タイマー ):
10秒

 
◆ GLBPのタイマー調整
 (config-if)#
glbp group-number timers hello-seconds hold-seconds

コマンド引数 説明
hello-seconds

 Helloタイマーの設定。msec を指定すればミリ秒単位で指定可能。

hold-seconds


 Holdタイマーの設定。msec を指定すればミリ秒単位で指定可能。
 設定例:GLBPグループ「1」でhelloタイマーを「1」秒、holdタイマーを「3」秒とする設定

 (config-if)# glbp 1 timers 1 3



 ◆ GLBP - プリエンプトディレイタイマーの調整

 AVGへのpreempt発動まで、指定した秒数の延期が可能です。

 
◆ GLBPのプリエンプトディレイタイマーの設定
 
(config-if)# glbp group-number preempt delay [ minimum seconds ]



 ◆ GLBP - ロードバランスの設定

 AVGで採用するロードバランスの方法は変更できます。デフォルトは「round-robin」です。

 
◆ GLBPのロードバランスの設定
 
(config-if)# glbp group-number load-balancing [ host-dependent | round-robin | weighted ]

ロードバランス方式 説明
host-depended  ホストが使用するMACアドレスが常に同じになるように、ホストのMACアドレスに基づくロードバランス。
round-robin  仮想IPアドレスに対するARP応答として、複数のAVFのMACアドレスが順番に返されるロードバランス。
weighted  AVFがアドバタイズするウェイト値に基づくロードバランス。


 ◆ GLBP - オブジェクトトラッキング設定

 
AVGの選定ではプライオリティを使用しますが、AVFの転送能力を判別するのにウェイトを使用します。
 オブジェクトトラッキングでは、このウェイトを関連付けてトラッキング(追跡)を行います。GLBPの
 オブジェクトトラッキングでインターフェースをトラッキングするための以下の3ステップの設定が必要。

 
◆ Step1:ウェイトの設定
 (config)#
glbp group-number weighting maximum lower lower upper upper

コマンド引数 説明
maximum  ウェイトの初期値。
lower  ウェイトの下限しきい値。
upper  ウェイトの上限しきい値。


 ウェイトの下限値( lower )を下回るとAVFではなくなるので、そのルータの I/F ではパケット転送が
 行われなくなります。その後、ウェイトが上限値(upper)を上回ると、再びAVFとして動作し始めます。
 次に、Step2の以下のコマンドで対象インターフェースを指定します。

 ◆ Step2:インターフェースのラインプロトコルやIPルーティングが有効かどうかを追跡
 (config)# track object-number interface interface-id line-protocol | ip routing


 上記コマンドで追跡対象を指定した後、オブジェクトトラッキングを以下コマンドでGLBPへ適用します。
 これにより、監視対象のオブジェクトで指定したインターフェースがダウンした場合、GLBPグループの
 ウェイトが初期値から「decrement」で指定した値だけ減算されます。

 
◆ Step3:オブジェクトトラッキングのGLBPグループへの適用
 (config-if)# glbp group-number weighting track object-number
decrement value



 ◆ GLBP - 認証設定

 ◆ GLBP認証の設定(平文認証)
 (config-if)# glbp group-number authentication text string

 ◆ GLBP認証の設定(MD5認証)
 (config-if)#
glbp group-number authentication md5 key-string string



 MD5認証の設定は上記コマンド以外に、キーチェーンを使用してMD5認証を設定することも可能です。

 ◆ VRRP認証の設定(キーチェーンを使用したMD5認証)
 (config)#
key chain name
 (config-keychain)# key key-id
 (config-keychain-key)# key-string string

 (config)#
interface interface-id
 (config-if)# glbp group-number authentication md5 key-chain name



GLBP( 仮想IPアドレス、プライオリティ、プリエンプト )設定

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