◆ Auto-RP - RP Mapping Agnetの冗長化
RP Candidateだけでなく、RP Mapping Agnetも冗長化することができます。RP Mapping Agentの冗長化と
いっても同じ役割を持つルータが複数台いるだけであり、その役割に「主」や「副」はありません。当然ながら
RPアドレスの選択基準も同じであることから、PIMルータは複数のRP-Discoveryメッセージを受信することに
なります。PIMルータは受信した新しいRP-Discoveryメッセージの情報に従ってマッピング情報を更新します。
一方のRP Mapping Agentに障害が発生しても、PIMルータとしては受信する RP-Discovery メッセージが
少なくなるだけであり、RP Mapping Agentの障害によるマルチキャストのデータ通信の影響はありません。
◆ Auto-RP - RP Candiateの冗長化
すでに解説した通り、RP Candidateを複数のルータで設定することで、RPを冗長化することができます。
R1は「239.1.1.5のRPは10.0.0.1」としてRP-Announceメッセージを送信して、R2は「239.1.1.5のRPは
10.0.0.2」として送信する結果、R3は「239.1.1.5のRPは10.0.0.1と10.0.0.2」として認識します。そして
複数の候補が存在する場合、最も大きなIPアドレスを持つルータをRP Candidateとして選出します。結果、
R3は「239.1.1.5 のRPは 10.0.0.2」としてPIMルータに対してRP Discoveryメッセージとして送信します。
それでは、次にRP Candidateに障害が発生した場合の動作を見てみましょう。
RP Candidateは60秒ごとにRP Announceメッセージを送信しますが、RP Mapping Agentは180秒以内に
このメッセージを受信しないと、そのRP Announceメッセージの情報を削除します。例えば、R2に障害が
発生したとしてから180秒間経過すると「239.1.1.5のRPは10.0.0.2」というマッピング情報は削除します。
マッピング情報の削除後、RP Mapping Agentはもう1つのマッピング(239.1.1.5のRPは10.0.0.1)を送信。
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