◆ IPv6 PIM( PIMv6 )とは
IPv6 PIMはルータ間で使用するルーティングプロトコルであり、IPv6 PIMによってディストリビューション
ツリーを作成し、マルチキャストパケットをルーティングできます。IPv6 PIMではDenseモードは存在せず
Sparseモードとして動作します。つまり、RPを中心としたディストリビューションツリーを作成します。
IPv6 PIMは、Senderからのマルチキャストパケットを受信したファーストホップルータはそれをトリガーに
SenderからRPまでは送信元ツリーを作成します。一方、ReceiverからのMLDメッセージを受信したラスト
ホップルータはRPへPIM(*,G)Joinメッセージを送信します。PIM(*,G)Joinメッセージを受信したRPは
それをトリガーにRPからReceiverまでは共有ツリーを作成します。
IPv6 PIMでは、RPを中心とするディストリビューションツリーを作成するので、マルチキャストパケットの
流れは、上図ではR1⇒R2⇒R3の順で転送されていきます。ただし、PIMv2と同様に、スイッチオーバー機能
があることから、R1⇒R3の順番でマルチキャストパケットを転送していくこともできます。
また、Receiverとラストホップルータ間でMLDv2を動作させている場合は、MLDv2で送信元アドレスを指定
したマルチキャストグループの参加により、SenderからReceiverまでの最短経路となる送信元ツリーを作成
するSSM(Source Specific Multicast)によるマルチキャストルーティングも可能です。
IPv6 PIMでRPを定義する方法には、静的な「スタティックRP」と動的な「BSR」の2つの方法があります。
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