◆ FabricPathとは
FabricPathとは、L2ループ構成において、STPを使用することなく全てのリンクをActiveのリンクとして
使用できるイーサネットの冗長化技術です。この冗長化技術はIETFで策定されたものはTRILLと呼ばれて
います。FabricPathでは、最大「16」のL2経路をECMP(Equal Cost Multi Path)として使用可能です。
FabricPathにより帯域幅を大きく使用できるL2構成になるだけでなく、複数のスイッチを1台のスイッチ
のように実装できることから、例えば、仮想化マシンをハイパーバイザから別のハイパーバイザに移動
させる際に、サーバ管理者はネットワーク構成を意識することなく、柔軟な運用の効率化を実現します。
◆ FabricPathの動作 - 概要
FabricPathネットワークでは、Layer2のIS-IS(Intermediate System-to-Intermediate System)が使用
されています。これはFabricPath IS-ISと呼ばれています。このIS-ISを使用することによりSwitch IDへの
経路を学習してFabricPathルーティングテーブルを作成します。下図は、データプレーンの動作です。
@ Ethernetフレームが着信したIngress FabricPathスイッチは宛先Switch IDを決定しヘッダを付与する。
A FabricPathネットワークでは、MACアドレスではなくて宛先Switch IDを見てルーティングが行われる。
B Egress FabricPathスイッチに着信すると、FabricPathヘッダを除去してEthernetフレームとして転送。
※ FabricPathネットワークの運用にIS-ISの深い知識が問われることはない( L2のプラグアンドプレイ )
※ FabricPathネットワークではRPFチェックとFabricPathヘッダに含まれたTTLによりループを軽減する。
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