◆ 拡張vPC ( Enhanced vPC )とは
拡張vPCにより、FEXが例えばNexus5548のペアにデュアルホーム接続できるだけでなく、それと同時に
FEX配下のホストもvPCを使用してFEXのペアにデュアルホーム接続することができます。拡張vPCは
デュアルホーム接続FEXトポロジだけではなくシングルホーム接続FEXトポロジにおいても適用できます。
※ 拡張vPCでは、ホストからFEXとFEXから親スイッチ(CPU)への使用可能な全てのパスがアクティブとなります。
◆ 拡張vPC ( Enhanced vPC )の設定
拡張vPCのための特別な設定があるわけではありません。ただし、上図でもコメントした通り、ホストが
vPCを使用してFEXのペアにリンクアグリゲーションで接続する場合、ソフトウェアは、拡張vPCに内部の
vPC IDを割り当てるので、サーバが接続するポートに設定したポートチャネルにvPCの割り当ては不要
ですのでその点に注意しましょう。ソフトウェアで自動的に割り当てられたvPC IDはshow vpcで確認可。
上図を構成する上での設定は以下URLの@とAの通りですが、AのURLの「 FEXの設定 その2 」という
部分だけ拡張vPCの設定ではないので、その部分だけを上図を前提にコンフィグ例を以下に紹介します。
@ Nexus5500 ⇔ Nexus2000 vPC/FEX/HSRP設定 その1
A Nexus5500 ⇔ Nexus2000 vPC/FEX/HSRP設定 その2
◇ N5K-1 のコンフィグ
interface Ethernet101/1/1
switchport access vlan 101
channel-group 300 mode active
spanning-tree port type edge
interface Ethernet102/1/1
switchport access vlan 101
channel-group 300 mode active
spanning-tree port type edge
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※ 上記設定後に自動的に生成されるinterface port-channel 300 に、vpcコマンドによる静的なvPC IDの割り当ては不要。
◇ N5K-2 のコンフィグ
interface Ethernet101/1/1
switchport access vlan 101
channel-group 300 mode active
spanning-tree port type edge
interface Ethernet102/1/1
switchport access vlan 101
channel-group 300 mode active
spanning-tree port type edge
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※ 上記設定後に自動的に生成されるinterface port-channel 300 に、vpcコマンドによる静的なvPC IDの割り当ては不要。
要するに、FEXポートにリンクアグリゲーションの設定をLACPで行い、interface port-channel には
vpcの静的な設定は行わない、ということです。ソフトウェアにより interface port-channel 300 に
割り当てられたvPC番号は、show vpcにより最後の方で大きな値のvPC IDを確認することができます。
リンクアグリゲーション可能なサーバやBlade Switchなどをこのような構成で接続することができます。
なお、BladeSwitchなどのスイッチデバイスを接続する時はBladeSwitchでbpdu停止が必須となります。
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