◆ Nexus5500 - ハードウェアアーキテクチャ
Nexus5500にL3モジュールを搭載した場合、L2トラフィックとL3トラフィック転送の流れは下図となります。
Layer 3 Forwarding Engineは2つのUPCによってUCFへ接続されます。次の流れでトラフィックが転送。
◇ L2トラフィックの場合
@ 入力UPCが宛先MACアドレスにトラフィックを転送する。
A 宛先MACアドレスが直接接続された出力ポートの先にある場合、UCFを経由して出力ポートへ転送する。
◇ L3トラフィックの場合
@ 入力UPCが宛先MACアドレスにトラフィックを転送する。
A 宛先MACアドレスがルータのMAC(例 : HSRPのvmac)の場合、パケットはL3 Forwarding Engineに転送。
B Layer3ルックアップによりUCF経由により宛先ポートで転送される。
◆ Nexus5500 - L3モジュール(インターナルポートチャネル)
Layer 3 Forwarding Engineは16×10Gbpsのインターナルポートチャネル(iPC)によりUCFへ接続されます。
L3エンジンを経由するトラフィックはこの16のリンクで分散。ハッシュはL2/3/4情報を入れることが推奨。
N5548# show port-channel load-balance
・・・
Port Channel Load-Balancing Addresses Used Per-Protocol:
Non-IP: source-dest-mac
IP: source-dest-port source-dest-ip source-dest-mac
◆ Nexus5500 - L3モジュール実装時のQoSコンフィグのポイント
@ 全てのL3トラフィックは、VLANタグ付けされる。
A 入力UPCで決定した内部のqos-group値はLayer 3 Forwarding Engineで維持されない。
B タグ付けされたCoS値は維持される。
C 入力トラフィックがマークされていない場合、CoS値でマーキングする必要があり次の2点のために利用。
⇒ L3 Forwarding Engine宛へのトラフィックをQueueする。
⇒ L3 Forwarding Engine処理後にqos-groupを再構成する。
D CoS値とqos-group値の1対1マッピングを定義する必要がある。
E システムワイドのoutput queuing policyが「輻輳の可能性のある以下のポイント」での優先度を定義。
⇒ UPC on L3 Forwarding Engine
⇒ L3 Forwarding Engine
⇒ Egress port
F システムワイドとI/Fレベルでのoutpout queuing policyが定義されいる場合、I/Fレベルが優先される。
◆ Nexus5500 - L3モジュール実装時のQoSコンフィグのポイント
コンフィグは次ページ以降で詳細に解説しますが、service-policy type qosとservice-policy type queuingは、
インターフェースレベルの設定も可能ですが、iPC(インターナルポートチャネル)を経由するL3トラフィックに
優先制御を行うためには system qos に対して、service-policy type qos と queuing を設定する必要がある。
ルーティング後のCoS値をqueueに割り当てるために、CoS値にマッチするクラスを定義するClass-mapの設定
をsystem qosに対してservice-policy type qosで割り当てる必要がありますが本設定は忘れやすいので注意。
※ NexusのL2のQoSを完全に理解してはじめて、このL3のQoSのコンフィグを完全に実装できます。L3 QoSは難しいです。
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