◆ OSPF - LSAタイプ
LSAは、OSPFルータのLSDB(リンクステートデータベース)を作成する上で基礎的な要素となります。
LSAタイプには「1 〜 11」までありますが、Ciscoルータでサポートしているのは「 1 〜 5、7 」です。
LSAタイプによって、エリア内だけでフラッディングされるもの、ABRを越えてフラッディングされる
ものがあります。各LSAタイプが、どのような範囲で、どのような情報を通知するのかを見ていきます。
◆ OSPF - LSAタイプ 1
LSAタイプ1は、自身のエリア内でのみフラッディングされます。LSAにはOSPFルータID、リンクの数、
各リンクの詳細情報(IPアドレス、コスト値等)が含まれています。LSAタイプ1は全てのOSPFルータが
生成します。ルーティングテーブルでは、LSAタイプ1の経路情報は「O」のコードが付けられています。
LSAタイプ1のLSAは、show ip ospf database routerコマンドで確認することができます。
◆ OSPF - LSAタイプ 2
LSAタイプ2は、自身のエリア内でのみフラッディングされます。LSAタイプ1は、すべてのOSPFルータが
LSAを生成していましたが、LSAタイプ2はDRが生成します。このLSAにはDRのIPアドレス、セグメントの
サブネットマスク情報、セグメント上のルータIDの一覧などが含まれています。ルーティングテーブルでは、
LSAタイプ1と同様に、LSAタイプ2の経路情報は「O」のコードが付けられています。
LSAタイプ2のLSAは、show ip ospf database networkコマンドで確認することができます。
◆ OSPF - LSAタイプ 3
LSAタイプ3は、異なるエリアへフラッディングされます。LSAタイプ3はABRが生成します。このLSAには
各エリアの経路情報やコスト情報が含まれています。ルーティングテーブルで、LSAタイプ3の経路情報は
エリア間ルートを示す「O IA」のコードが付けられています。
LSAタイプ3のLSAは、show ip ospf database summaryコマンドで確認することができます。
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