◆ OSPF - Helloインターバル、Deadインターバルの値
HelloインターバルはHelloパケットの送信間隔であり、DeadインターバルはHelloパケットを受信できない
状態になってからOSPFネイバーがダウンしたとみなすまでの時間です。Dead値は、Hello値の常に4倍です。
OSPFのHelloインターバルとDeadインターバルのデフォルト値は、OSPFネットワークタイプで異なります。
ネットワークタイプ |
適用されているコマンド |
Hello値 |
Dead値 |
ブロードキャスト |
ip ospf network broadcast |
10秒 |
40秒 |
ポイントツーポイント |
ip ospf network point-to-point |
10秒 |
40秒 |
NBMA |
ip ospf network non-broadcast |
30秒 |
120秒 |
ポイントツーマルチポイント |
ip ospf network point-to-multipoint |
30秒 |
120秒 |
ポイントツーマルチポイント
ノンブロードキャスト |
ip ospf network point-to-multipoint nonbroadcast |
30秒 |
120秒 |
OSPFネイバー同士で、OSPFネットワークタイプが一致していなくても、OSPFネイバーは確立できますが、
OSPFネイバー同士で、HelloインターバルとDeadインターバルは完全に一致している必要があることから、
一方のOSPFルータでHelloインターバルを変更すれば、必ずもう一方でも同じ値に変更する必要があります。
◆ OSPF - Helloインターバル、Deadインターバルの設定
◆ OSPF - Helloインターバルの設定
(config)# interface interface-id
(config-if)# ip ospf hello-interval seconds
Helloインターバルを変更すると、自動的にHelloインターバル値の4倍にDeadインターバル値が変更します。
そのため以下のコマンドでDeadインターバルを変更する必要はありません。ちなみに、Deadインターバル
だけを変更しても、Helloインターバルが自動的に変更することはありません。
◆ OSPF - Deadインターバルの設定
(config)# interface interface-id
(config-if)# ip ospf dead-interval seconds
CCIEラボ試験などで、ネットワーク構成や設定で隣接するOSPFネイバーのネットワークタイプが異なる
場合は、ネットワークタイプを合わせてHelloインターバル値を同じにするか、このip ospf hello-interval
コマンドによってHelloインターバル値を同じにする必要があります。
◆ OSPF - fast helloパケットの設定
OSPF fast helloパケットとは、1秒間よりも短い間隔で送信されるhelloパケットのことです。fast helloの
設定は以下コマンドで設定されます。これを設定すると自動的にDeadインターバルは「1秒」となります。
hello-multiplierの値は、1秒間に送信するhelloパケット数です。1行でHelloとDeadの両方が定義されます。
◆ OSPF - fast helloパケットの設定
(config)# interface interface-id
(config-if)# ip ospf dead-interval minimal hello-multiplier multiplier
通常のOSPFのHelloインターバル・Deadインターバルの設定よりも、当然ながら、負荷が高くなります。
また、事前検証は必須であり、社内の実績確認も十分に行って下さい。大規模ネットワークに安易に実装
するような設定ではありませんので、通信要件を満たす上で必要な場合にのみ適用するようにしましょう。
◆ OSPF fast hello - Helloパケットが毎秒5回送信、Deadインターバルは1秒間となる設定
Cisco(config)# interface GigabitEthernet0/0
Cisco(config-if)# ip ospf dead-interval minimal hello-multiplier 5
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