◆ OSPFネイバーを確立させるための条件
OSPFネイバーを正常に確立させるためには、以下の7つの項目を一致させる必要があります。
@ エリアID
A 認証 ( 認証が有効な場合 )
B ネットワークマスク
C Helloインターバル
D Deadインターバル
E スタブエリアフラグ ( オプション値 )
F 隣接するI/FのMTUサイズ
Fについて解説します。OSPFでは、OSPFネイバーがインターフェイスで同一のMTUを使用しているか
どうかをチェックします。このチェックはDBDパケットの交換時に行われます。DBDパケットに受信した
MTUが着信インターフェイスに設定されているIP MTUより高い場合、OSPFネイバーは確立されません。
隣接関係形成のOSPF状態にはDown、Init、Attempt、2-way、Exstart、Exchange、Loading、Full が
あります。OSPFネイバールータ間のMTU不一致が発生した場合、Exstart/Exchangeのままとなります。
sh ip ospf neighborでステータスを見てSTATEが「EXCNAGE/」や「EXSTART/」と表示されている場合
MTUの不一致が発生しているので、その場合の回避策は以下の2点があります。
@ OSPFネイバーのインターフェースでMTUサイズを合わせる
A 受信するDBDパケットにおけるMTUサイズのミスマッチ検出を無視する(以下の設定コマンドです)
◆ OSPF - 受信DBDパケットにおけるMTUサイズのミスマッチ検出を無視
(config)# interface interface-id
(config-if)# ip ospf mtu-ignore
◆ OSPF - loopback I/Fのネットワークを「/32」以外で通知する方法
デフォルトで、OSPFではループバックI/Fはホストルートと見なされ、どのようなサブネットマスクとして
設定していても「/32」として、OSPFではアドバタイズされます。例えば以下のように「/24」として設定
した場合でも、OSPFでこのセグメントをアドバタイズする場合は「192.168.1.1/32」として通知されます。
◆ loopbackインターフェースの設定
(config)# interface loopback 1
(config-if)# ip address 192.168.1.1 255.255.255.0
ループバックI/Fで設定した実際のサブネットマスクをアドバタイズするためには、ループバックI/F にて
ip ospf network point-to-point コマンドを設定します。この設定により、OSPFでは「192.168.1.0/24」
としてアドバタイズされることになります。
◆ loopbackインターフェースの設定 - OSPFで実際のサブネットとしてアドバタイズさせる設定
(config)# interface loopback 1
(config-if)# ip address 192.168.1.1 255.255.255.0
(config-if)# ip ospf network point-to-point
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