◆ ルートへのタグ付け
distribute-listとroute-mapコマンドを使用することで、ルートにタグ( route tag )を付けられます。
任意のルートに対し32ビットの整数のタグを付加することで、ルートフィルタリングが柔軟に行えます。
◆ ルートにタグ付けする設定
下図ではR1で保持しているルートのうち「192.168.1.0/24」と「192.168.2.0/24」のルートに対して
タグ「5」を付加しています。その他のルート情報は、タグ付けせずにそのままアドバタイズするために
setコマンドやmatchコマンドを定義していないルートマップ( route-map R-TGA01 permit 20 )を
設定します。この1行だけのroute-mapは「route-mapの暗黙のdeny」に到達させないために必要です。
R1(config)# access-list 1 permit 192.168.1.0 0.0.0.255
R1(config)# access-list 1 permit 192.168.2.0 0.0.0.255
R1(config)# route-map R-TAG01 permit 10
R1(config-route-map)# match ip address 1
R1(config-route-map)# set tag 5
R1(config)# route-map R-TAG01 permit 20
R1(config)# router eigrp 1
R1(config-router)# distribute-list route-map R-TAG01 out
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R1でタグ付けの設定が成功しているかどうかは、R2で「 show ip route 192.168.1.0 」と入力します。
ステータスで「 Route tag 5 」のように表示されていれば成功しています。※ 下側で表示されています。
◆ タグ付けされたルートのフィルタリング
タグ付けされたルートをフィルタリングする設定を紹介します。タグ「5」が付加されたルータをアドバタイズ
されないようにするためには、タグ「5」が付加されたルートに合致する場合は「拒否」するroute-mapを設定
して、それ以外のルートは全て許可されるroute-mapを設定します。
R2(config)# route-map R-FILT01 deny 10
R2(config-route-map)# match tag 5
R2(config)# route-map R-FILT01 permit 20
R2(config)# router eigrp 1
R2(config-router)# distribute-list route-map R-FILT01 out
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結果、R3のルーティングテーブルでは「192.168.1.0/24」と「192.168.2.0/24」のルートを受信しません。
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