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◆ マルチレイヤスイッチとは
マルチレイヤスイッチとは、OSI参照モデルの複数のレイヤのデータ転送処理が可能なスイッチのことです。
マルチレイヤスイッチはいわゆる「L3スイッチ」のことであり、LANネットワークで必須の機器と言えます。
L2スイッチではVLANでの分離が可能でしたが、VLAN間のルーティングを実現することが出来ませんでした。
一方、L3スイッチではVLANでの分離が可能なだけではなく、VLAN間のルーティングも単体で実現できます。
L2スイッチのように1つの管理IPアドレスを持つのではなく、IPセグメントごとに複数のIPアドレスを持ち、
これらをルーティングさせたり、ACLを適用して異なるIPセグメント間の通信のフィルタリングも可能です。
L3スイッチは多数のポートを収容しており、多くのL2のLANスイッチを集約することが可能です。一方で、
同じくLayer3で動作するルータは現在ではインターネット接続やWAN接続において主に使用されています。
◆ マルチレイヤスイッチ - ポートの分類
プライベートVLANを使用していない場合のVLANの構成ですが、以下のような問題点が発生してしまいます。
マルチレイヤスイッチだからといって必ずL3スイッチとして使用する必要はなく、L2スイッチとしても使用
可能です。また、あるポートではLayer2として使用し、あるポートではLayer3として使用するようなことも
可能です。マルチレイヤスイッチでは（ Catalystスイッチの場合では ）以下のようにポートを分類できます。
◆ マルチレイヤスイッチ - ポートの分類
| 物理 or 論理 |
Layer |
ポートの役割 |
説明 |
| 物理ポート |
L2 |
アクセスポート |
1つのVLANトラフィックを転送するポート |
| L2 |
トランクポート |
複数のVLANトラフィックを転送するポート |
| L3 |
ルーテッドポート |
ルータと同様にポート単位でルーティングするポート |
論理ポート
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L2 |
L2 Port-Channel |
スイッチ内部で持つ L2リンクアグリゲーションのポート |
| L3 |
L3 Port-Channel |
スイッチ内部で持つ L3リンクアグリゲーションのポート |
| L3 |
SVI （※1） |
スイッチ内部で持つLayer3インターフェース |
※1 SVI（ Switch Virtual INterface）： L3スイッチでVLANルーティングするために使用するL3の論理インタフェース
下図のような構成で一般的によく使用するのは「トランクポート」「L2 Port-Channel」「SVI」の3つです。
アクセスポートはL2スイッチのポートによく割り当てますが、L3スイッチにはトランクポートを割り当てる
ことが多いです。なお、L3スイッチのポートにルーテッドポートを割り当てるケースは少ないです。
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