◆ Ciscoアクセスポイントのセットアップ方法
集中管理型のCisco APでは、工場出荷時の状態ではリカバリIOSイメージがインストールされています。
例えば、AIR-CAP2602I-Q-K9では、工場出荷時のIOSは「 ap3g2-rcvk9w8-tar.152-2.JB.tar 」です。
この状態では config terminal などでグローバルコンフィグレーションモードに入ることもできなくて、
また、入力可能なコンフィグは少ないですが、集中管理するAPなのでそれがしかるべき状態と言えます。
※ Cisco APのユーザ名、パスワード、イネーブルパスワードは、デフォルトではすべて Cisco となっています。
つまりWLC (Wireless LAN Controller) に登録されるようにAPを設定すればよく、あとはWLCで集中管理
すればOKです。WLCに登録するためには自身のIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、
WLCのIPアドレスが分かればOKなので、APにはその設定だけすればよいことが分かります。現在の Cisco
APではLWAPPではなくCAPWAP対応となっているので、以下のように設定します。IPアドレスは例です。
AP1234.5678.abcd# capwap ap ip address 192.168.30.5 255.255.255.0
AP1234.5678.abcd# capwap ap ip default-gateway 192.168.30.254
AP1234.5678.abcd# capwap ap controller ip address 192.168.40.1
上手くレジストレーションしない場合、以下の3つを確認してみましょう。
@ 上手くレジストレーションしない場合、WLCの1号機ではなく、WLCの2号機にレジストされていないか確認しましょう。
A 上手くレジストレーションしない場合、APを再起動しましょう。
B 上手くレジストレーションしない場合、APの時刻をsh clockで確認し、WLCと大きなずれがあればAPでclock set で手動設定。
上記は下図を前提に設定しています。APに対してDHCPでIPアドレスを割り当てることも可能ですが
APに対してはスタティック設定、WLAN端末にはDHCPによるアドレス設定とするのが一般的でしょう。
リカバリIOSイメージで設定したCAPWAP/LWAPP設定は、自動的にNVRAMに保存されるので、設定変更
したい場合、上書で設定を行えばいいだけですが、設定を削除したい場合、EXECモードで以下のコマンドを
入力すれば設定をクリア(削除)できます。 また、その他の設定含めて全てデフォルトの設定にしたい場合
clear capwap private-config と入力します。完全に削除したい場合はモードボタンを押しながら電源をON。
AP1234.5678.abcd#clear capwap ap ip address
AP1234.5678.abcd#clear capwap ap ip default-gateway
AP1234.5678.abcd#clear capwap ap controller ip address
例えばWLCが2台あり、1号機をWLC01「192.168.40.1」2号機をWLC02「192.168.40.2」とする場合は
以下の通り設定します。ただし上記のように設定しておいてWLC冗長化の解説どおり、High Availabilityで
Primary Controller、Secondary Controllerの設定項目で設定すれば、以下を事前に入れておく必要はなし。
AP1234.5678.abcd# capwap ap ip address 192.168.30.5 255.255.255.0
AP1234.5678.abcd# capwap ap ip default-gateway 192.168.30.254
AP1234.5678.abcd# capwap ap primary-base WLC01 192.168.40.1
AP1234.5678.abcd# capwap ap secondary-base WLC02 192.168.40.2
※ APの機種によりcapwap ap primary-base と capwap ap secondary-baseが反映されないので、その場合WLCで設定します。
※ APの設定はshow capwap ip configで確認できて、WLCへジョインした後はshow capwap client configで詳細を確認できます。
LWAPP or CAPWAPコンフィグレーション後に再起動をするとWLCと通信できればJoinが始まります。
そしてWLCから設定情報やIOSがダウンロードして再起動すると、リカバリIOSイメージから正規IOSに。
※ リカバリIOSイメージ「ap3g2-rcvk9w8-tar.152-2.JB.tar」は正規IOS「ap3g2-k9w8-tar.152-2.JB.tar」に変更されます。
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